[112p 29行目(2月12日)までのあらすじ]
常に落下の恐怖にさらされているシャープは精神科医のハンフリーの元を訪ねた。 その症状は水爆後の土地の再建にかかわるシャープの仕事と関係しているらしい。
ジラーというシャープと同じ郷土の人間が圧力をかけている。
ハンフリー医師はシャープに過去の記憶を呼び覚ます装置を使って、落下の恐怖のもとになるものを探ろうとする。
殺される恐怖、汚染されたクレーターなどが現れた。
しかしまだやっていない再開発のイメージがでてきたためハンフリーは再度シャープに装置をつけさせることにした。

[112p 30行目から]
カフェで話すシャープとジラー。
故郷であるPetalumaの再開発には無関心のシャープにジラーは憤る。
陳情書さえ読んでいないのだ。
ジラーは土地に対する深いきずなのないシャープにすぐ飛行機で飛ぶよう要請するがシャープは拒否する。
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[words]
ersatz.......人造の(ドイツ語からきている。同義語としてartificial,replacement等がある)
runaround.....言い訳 言い逃れ
sticking industrial.....工業地区に限った
petition................陳情書
alter...................変える、改める
  It does't alter basic stuation(基本的な情況は変わらない)
over my dead body......断固拒否のときのイディオム(日本語では「私の目の黒いうちはそんなことはさせない、のニュアンス)
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マイケルからの解釈のヒント
★この舞台になっているinexpensive cafeというのは単に安いcafeというより
学校などに見られる、長いテーブルに向かい合ってすわるような殺伐としたものだ。
economyなどうまく行っていればcafeの話などは生き生きしたものになるだろうが
ここに示されているのはsadness,lonly,など desperate(絶望的)なイメージ
★drift
「I don't get your drift」(何をいいたいかわからない)
  driftは漂流しているイメージなのでやや相手の方向が定まらず曖昧なときに
  はっきり意向が汲み取れない、というイメージで使う
★tackle
取り組む。イメージに「confrontation」対決するような意思を含む
★嘆願書も読んでいないシャープに憤ってからジラーの口調はむしろsoftだ。
  quiet anger,resentmentとも言うべきか。暗にいつでも相手を殺す用意があるような恐怖を漂わせている。
★土地に対するアメリカ人の思い
 castle doctrine.....your home is your castle
家に勝るものはなしというアメリカ人の考え方
その分、勝手に立ち入れば、許可なく撃ってもいいとされる。
マイケルのお父上は他人の土地に入って撃たれた経験をお持ちだということだが
ご自身も9つのgunを所有されていたらしい。

次回は113p 30行目 Giller nodded から