AUTOFAC
,<今までのあらすじ>
 世界戦争後と思われる、荒廃した地上で、3人の人間達が機械に立ち向かおうとしている。
 何台かの作業車が人間の意向にもかかわらず、人間に必要なものを運び出しているのだ。
 機械の行動を撹乱する作戦もことごとく失敗し、後、打つ手は工場同士を対決させるしかない。
 ほどなく2つの方向からきた、工場はぶつかりあい、戦いの体制に入った。


<今週のストーリー>
 荒れ果てた、人間の居住区は自動工場が供給を停止してから、半野蛮状態にある。
 しかし、細々と野菜を作り、原始的な道具を使いネットワークから切り離された独立を得ていた。
 オニールたちの衣類もそまつなものだ。車のガソリンも木材の燃料に替えている。

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 ここにきて、どうでしょう、極端にまで食料自給率の下がった日本を想像してしまったのです。
 持てる力でやれば何かできるのかもしれない。こんな未来を創造にせよ、示唆できる、K・dickはすごいですね。

 居住区が雑然とした「checkerboard」のよう、と表現されていましたが、私が小さいときに
 「checker」という挟み将棋みたいなオセロみたいなゲームをよく弟や妹とやっていました。家だけかな。
 TVゲームもなかったのでかなり夢中でやりましたよ。トランプとかも。

 
今週やった中では、おもに原始的な人間本来が持っている特性をあらわすような表現に注目してみました。
   crude handmade tools .....天然の手作りの道具
   primitive artifact・・・・・原始的な人工のもの
   coarse and unbleached.......きめの粗い、漂白されていない
   sturdy......................頑丈な
   semibarbarisum..............半野蛮状態

それとは別にpill-boxという言葉がでてきたのでどうしてここに薬箱が?と思って調べたら「トーチカ」
という訳が出てきました。戦いのさなか弾丸を詰めまた戦いに出て行く塹壕みたいな場所?と想像したのですが
tochkaそのものはロシア語でした。第2次世界大戦を連想させる言葉ですよね。
写真はサン・マロの破壊されたトーチカ