captive market

(前回はあわただしく車を出して出かけようとするバーセルソン夫人の車の荷台に
ついて行きたくて仕方のない孫のジャッキーがこっそり乗り込んでしまうところで
終わっています)

 場面が変わり、太陽が容赦なく照りつけるcamp地のshack(掘っ立て小屋)で
 テルマンは粗末な材料と器具でcoffeeを入れようとしている。
 「You ought to be helping?」(手助けをしなくちゃならないでしょ)と言う妻にも、この場所にも、太陽にもテルマンはすっかり嫌気がさしている。
このキャンプは大爆発のあとサンフランシスコが燃えその残骸を集めてきたものだ。
我々は本当に救われる価値があるのか?(Were they worth saving?)
仲間のマスターソンとバーンズが話している中にはいり、状況はどうだと聞くと
「One more load」(もうひとつ積荷が着けば)との答えだ。
この積荷がバーセルソンの商売と関係しているらしい。
Venus・・・金星にいけば事情は変わるのか

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この廃墟のようなキャンプ地とバーセルソン夫人のつながりは?そして孫のジャッキーはどうなるんでしょう?けっこう未知の単語が多く出てきました。
[words]
chicory.....チコリ、その根がコーヒーの代用になる
trajectory...軌跡 (テルマンは軌道などを図る仕事についているらしい)
sterile.....不毛の
eclectic.....折衷の
hodge podge....寄せ集めの
concussion....衝撃
loathe....ひどく嫌う、むかつく
filth....汚い
beefy....でっぷりした

P.K.DICKの小説にはかなり嫌悪感漂う言葉が出てきます。

 でもこんな小説家にもかわいい時代があったのです。
 彼のphotographsをみると人間って変わるなあ・・・としみじみ思ってしまいます。